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時間をかける理由

なぜ「ゆっくり」「少しずつ」の方が(自分にとっては)いい練習なのか。
今一度説明してみようと思います。

安心して音を出す。
ということをやろうとしている、ということです。

弾ける分量を、必要な時間をかけて弾く。

すると、非常にゆっくり、少しずつになる。

(私だけかもしれないですよ。
 ライトテンポでないと、逆にできない、っていう人もいるかも。)

演奏する時の気持ちを振り返ると、
「無理してがんばって弾いてる」ことが多いんですよ。
それが練習だと思っているかもしれないし。

でもそれでは、自分の演奏を客観的に聴けない。
何より味わってない。
わからないまま演奏を続けているだけでは、磨かれない。

でも、それを他の人に説明すると、
「そういう弾き方をすると息が詰まる」「イライラする」「楽しくない」
と言われてしまう。
「疲れる」って言う人もいる。
疲れて当たり前だと、私は言いたいけど。

ほんとうにこのやり方が身につくと、疲れても、それに見合った成果が残る。
疲れなくなるコツもあるんですよ。

「ゆっくり弾いてると息が詰まる感じ」は自分もすることがあります。
それは「適当に流して弾きたい」という思いがあるから。

私はこの方法が「一番音楽に素直に入っていける弾き方」だからやるけど、
人それぞれ、自分なりの方法を見つければいいんだと思う。

ただ、その時に陥りがちなのが、
自分は楽しく気分よく、練習してるつもりなんだけど、
自己満足になってしまいやすい、ということ。

「自分が」弾けるようになるために。
自分のために。自分を満足させるために。
それをはっきりと、目標に定めるのも、当然ありです。
自覚してやっていれば、大丈夫です。

「この音楽が」美しくなるために。
そのために自分にできることは、何なのか?
と考えて練習を続けると、自分が出す音が変化していくはずです。

だから私も「それしかしてない」わけじゃないんですよ。
流して弾くこともあるし、片手練習もするし、
がんばってボロボロになってもいいから、スピードあげる時もあるし。
いろいろやります。

ただ、磨きをかけるために、徹底的にていねいに、
弾く時間が必要、ということなんです。

ストイックにも見えるみたいだけど、心の中はその「音楽」だから、
けっこう満ち足りてます。でも短い時間だけどね。

小さい子どもは、夢中になってる時は「心配しながら様子を見ながら」
なんて、やらないじゃないですか。
音楽やってる時は、すっぽり「音楽」にはまってる。

それを大人になってもできるように、
メンタルトレーニングしてるようなものかもしれません。
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by e-t-pf | 2008-03-24 12:15 | ピアノ練習覚え書き  

リズムと数

楽譜の仕組みを知らない人に、
・音の高さ
・音の長さ
を説明すると、高さの仕組みは「数えれば答えが出る」ので、
数え方が分かれば、時間がかかってもドレミで読めるようになる。
鍵盤も、位置は固定していて、必ず同じピッチでなってくれるので、
慣れれば指をそこへ連れていけるようになる。

ところがリズム。
リズムの仕組みも、数でカウントすることが基本になってるんだけど、
この「数でカウントする」ことが、案外やっかい。

自分が感じているリズムと、数字をシンクロさせることが難しくて、
数字をオンビートで言えるようになっても、楽譜に照らしていくとくずれたり、
4分音符より小さい音価が出てくると、オンビートがくずれたり。

でも、こんなふうに楽譜上ではリズムをカウントすることが苦手でも、
演奏はしっかり流れていったりするんですよ。

楽譜に書くとすっごい複雑なリズムも、けっこう歌えちゃったり。
歌えたことは、必ず弾けるから、けっこう弾けちゃったり。
だから、「リズム感が悪い」ということはない。

この「オンビートで数字をカウントし」「それに合わせて楽譜を見る」こと、
これも慣れることで解決します。
ただ、オンビートを守るためにはもう一つ「メトロノーム」を利用した方がいい。
「正確にビートを打っている」つもりでも、人間ですから、
自分の都合で速くなったり遅くなったりしてて、
しかもそういう事実は認識してないことが、多いですから。

さて、この楽譜のシステムが、逆に災いするケースもある。
ピッチ、リズムが「固定してしまう」という現象。
「楽譜のように」できないといけない気がしてしまう、と言う感覚。
アソビがない。
これはハイレベルな人に実はあるんです。

ピッチに関しては、例えばバイオリン奏者の人は、
近ごろはバッハなんかは、ピリオド奏法とかいって
古い楽器で、平均率じゃない調律に合わせて演奏したりするから、
同じ楽譜を見てても、音程を微妙に変えることがあるらしい。
そんなとき、ばっちり平均率で絶対音感がある人は、きついんだって。
私には分からないけど。

ピアノは、調律は人任せで、そういう心配はないけど、
実は打楽器(打弦楽器っていうんだって)でリズム楽器の性格も強いから、
リズムをどう表現するかが、問われる。
8分音符が並んでいる楽譜から、どうノリを出すか。
メトロノームみたいに正確に音価を守るだけだと、
お察しの通り「だったら機械で打込んだ方が正確」になってしまう。

機械で音楽の打込みやったことある方はおわかりだと思いますが、
その「ノリ」を出すために、わざわざ「クオンタイズ」
(メトロノームからずらす)という機能がついてるもんね。

これのおかげで、機械の演奏が飛躍的にいきいきして、
カラオケ業界が大喜び。
まあそれはいいとして。

指導をしていて、この「もともと持っている、いきいきしたノリ」と
数字でカウントすること、この2つをうまく結び付けるのに苦労するんです。
楽譜ってよくできてるけど、やっぱり要は使い方なのよね。

将来、新しい音楽の表記法法とか、出てくるかなあ。
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by e-t-pf | 2008-03-22 12:59 | リズム  

「練習」をどうやるか

大人の生徒さんについて。
なぜピアノのレッスンをするのか。
いろいろなケースがあります。
具体的な目標がある人(学校の先生、保育士の資格などなど)
特に具体的な目的はなく、漠然と弾いてみたい人、
そして「返り咲き」の人。いろいろです。

返り咲きの人は、ピアノについて、レッスンについて、
自分なりに、わかっています。
ピアノ以外の楽器をやっていた方も、
なんとなく想像はできる。
しかし、「楽器」が初めての人にとっては、
どんな風に練習するのか、イメージできないようです。

どれぐらいの時間で、どれぐらい弾けるようになるものなのか、
全く検討がつかないんですよね。

だから「どれぐらいで弾けるようになりますか?」と言う質問もよく受けます。
でも私は「それはやってみないとわかりません」としか言えない。

人によって、「練習」をどういうふうに思い描いてるか、ぜんぜん違ってたりする。
1日の練習量、練習の質、練習する以外に楽譜を読むこと、指を鍛えること、
そういうことを、「どれぐらい」できるのかは、人によります。

私が今までに見てきた大人の生徒さんでも、私が「いくらなんでもこれは無理」
と思うような曲を弾けるようにしちゃったり、
逆に、なかなかレパートリーができなかったり・・・
さまざまです。

だからはじめてピアノに触れる生徒さんには、
「練習の仕方」を伝えることになります。
できるだけ具体的に、伝えようと努力します。

しかしこの「具体的に」が、案外できてない。
私は具体的に詳しく、話してるつもりだけど、
全く初心者の人にはチンプンカンプンだったり、間違って伝わってたりするので、
相手が「わかった」かどうか、確認しながら言わないと、あぶない。

生徒さんは緊張しているから、聞き逃していることも多い。
わかったつもりでも、違っていたりする。

というわけで、一番いいのは、その場でやってみること。
お手本見せて、まねしてもらって「さてお家ではどうやってやりますか?」と、
一度目の前でやってもらう。
それでも、家に戻ると、何をどうするんだか消えていたりする。

人によって、「理解したい」ポイントがちがう、ということもあるし。

「繰り返す」こと一つとっても、一人一人、感覚がちがう。
「繰り返すこと」が目的になっても、よくないし。
でも、繰り返すことは、必要だし。

これはもう、試行錯誤しながらでいいので
「とにかく続けてください」としか、いいようがないなあ。

なので、「続けるために」どうお手伝いするか、
が、指導する側の課題ですね。

自分の練習の仕方を、確認したい場合、
先生の前で、家ではどんなふうに弾いているか、
やってみせて、アドバイスをもらう、というのが
一番確実だと思います。

言葉での説明「これを○回ぐらい、弾きました」
では、伝わりません。
「どんなふうに、弾いていたのか」を見たいのです。

あとは、録音してきて、先生に聴かせるとか。
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by e-t-pf | 2008-03-18 14:37 | ピアノ練習覚え書き  

動きと気持ち

昨日ダンスクラスで、なかなかできなかった動きについて
先生が時間をかけて教えてくれて、練習したんだけど、
やっぱりその時はできるようにならなかった。

でも「今までとは何かを変えてみよう」と思って練習して、
先生もそれはわかってくれていたみたいで、
全くできてなかったし、ほとんど変わってなかったんだけど、
「その調子で練習して下さい」と言ってくれた。

私が自分から「変えよう」と思っていたから、
自分で試行錯誤して、見つけるだろう、と思ってくれたようです。

しかし、なかなかそう思えない時もある。
言われてることに納得がいかない、と心のどこかで思っていると、
「なおさなきゃ」と思っていても、身体はそうしようとしなくなる。

「私は自分の考えをしっかり持っていたい」と思うのは、
いいことなんだけど、人から学ぶ時はそれが「かべ」になってしまう。

素直に受け取ろうと思っている「つもり」でも、
深いところで「自分なりの考え方、やり方」に合わせようとしたり、
そのまま素直に受け取れているかどうかは、怪しいことが多い。

心がオープンになっているけど、他の問題でできない場合は、
たいてい、解決も単純な方法でいいんだよね。
「力をつける」とか「慣れるまでくり返す」とか。

でも、心が閉じていて、実は受け入れてはいないけど、
頭で理解して、身体はそれを実行できたりすると、
表面上は「できた」ように見えるので、問題は非常に根深い。

形だけを伝えるのなら、そんなことで悩まなくていいんだけどね。
心をオープンにしなくても、学習できるし。
人間相手でなくても、DVDとかで学べばいいし。

だけど、人間どうしでダンスや音楽を伝えあうのは、
なんのためなのか??

そこんところを、考えたい、ということなんですよ。
これは、答えがでるようなものではないようで、
実は、いつでもそこら中で、実現しては崩壊しているんだろうと思います。
私がピアノ教えていても、日々そうです。
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by e-t-pf | 2008-03-14 12:08 | ボディシンキング  

粘土をこねる

今度から、リハビリがマッサージから筋トレ中心にすることになりました。
手の筋トレ、いろいろな方法があるようですが、
今日は粘土を使ってやりました。

鮮やかな色で、ゆっくりと形を変え続ける(流れる)性質があるものなんだそうです。
容器の中では、スライムみたいに見えました。

固さもいろいろあるんだそうです。
今の私にとっては、けっこう固く感じました。

丸めたり、強く握って指をめりこませたり、しばらくこねてました。
けっこう疲れた。

そして最後に握力を計ると、18キロ。
だいぶ回復したぞ〜。でもまだ、どんぶりは重い。

リハビリ室ではBGMにラジオがかかってて、
今日はイエローモンキーの「ジャム」が聴こえてた。
また懐かしい曲が。
どうもここのところ、フラッシュバック因子が周囲に多くて。

春だなあ。
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by e-t-pf | 2008-03-13 15:04 | 怪我の話  

無駄じゃなかった〜。

にわか左利きだった2ヶ月間、左手だけで練習してたのは前にも書きました。

が、両手で練習を再開してみると、左手が楽に弾ける感じがしない。
やはり右手はわからないんだし、両手で弾くのも慣れてないんだもんね。

ちなみに、バランス取るために右手の片手練習、というのも
もちろんやってみましたが、そんなに回数必要なしで弾けるようにはなる。
(テンポはそんなに速くならないけど)
でもやっぱり両手であわせると、「初めて弾く」感覚になるんですよ。

というわけで、練習初期の段階で、片手練習にだけ時間をかけても、
あまり役にたたないのかも、と思ったわけです。

ところが、両手の練習が進んできて、
だいぶ「音見」から「音楽」になってきたなあ、と感じはじめた頃、
ふいに左手が、それまでよりも楽に動き始めたのですよ!

2ヶ月間の左手特訓は、無駄じゃなかった!!!
正直、両手で練習はじめて、あんまり弾けなかった時はがっかりしたんだけど、
忘れた頃にごほうびもらえたみたいな感じ!
嬉しかったです。

でもやっぱり、片手練習はやり方を考えないといけないなあ、と思いました。
練習の、順序とやり方、意識。
やっぱりはじめは、両手でゆっくり弾いてみて、
(それも、ミスなくできそうな部分だけに絞って)
それから部分練習の方法を考えて、その一つとして片手練習をする。
そのほうが、いいのではないかなあ。

いきなり左手だけ、延々と練習してるのって、正直つらいもん。
右手はまだね。メロディだったらそれなりに楽しいんだけどね。

あと、危険だと思う。
曲のイメージが分からないうちに、片手(左手)だけ弾いてると、味気ない。
「味気ない練習」は、気持ちが入らないでやってしまうということだから、
それをくり返して、クセにったら、大変。

初めての曲を、いきなり両手で弾くのは、もちろんできるレベルもあるし、
弾きやすい曲、弾きにくい曲もあるから、
「常にそうせよ」とは言えませんが、
「いつも練習は片手から」は、あまりよくないと思います。

でも、どんな練習も、「ムダ」はないです。
それは、私も実感しました。
しかし、より効果的な練習をしたほうがいい。
そのためには、やはり考えて、工夫したほうがいい。
ということだと思います。
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by e-t-pf | 2008-03-09 12:41 | 怪我の話  

やった〜♪握力改善!

リハビリで回復するペースが、少し足踏み状態で、がっかりしてた先週。
しかし、ダンスの先生のアドバイスで、
手だけでなく腕や肩のことも気にするようになり、
筋トレもはじめてみると、16キロまで回復!

ウレシイ!!やったあ。
やっぱり、やればできるのね。成果が出ると、うれしいなあ。

しかし、今までのペースでは、まったく足りないということも、よ〜くわかった。
ホント、筋肉って一度落ちると、大変。

オリンピック選手と比べてもしょうがないんだけど、
水泳の鈴木大地さんが現役時代にやってた練習って、ものすごいものだったらしい。
1日の練習が終わってお風呂に入ると、
シャンプーの泡が「重くて動かせない」感じがするくらい、疲れてるんだって!!

考えられないよ〜。
そういう練習に耐えられるから、世界一になれるんだなあ。

筋肉って、そんなふうにしないと、鍛えられないんだね。
私がやってたのは「思い出した時に、少し動かしてる」程度でした。
痛みを感じるとすぐ、やめちゃう。なさけな〜い。
これじゃ、「鍛える」なんてレベルじゃ全然ない。
現状維持に、かろうじてなってたか??ぐらい・・・??

やっぱり、痛さや辛さに耐えないと、いけないんだね。
よくわかりました。

ピアノは、思いのほか弾けます。
コツがわかっているから、最小限の力でなんとかできる。
それに、やりにくい動きが、だんだんはっきり分かってきた。

けっこうショパンが弾きやすい。
やっぱりショパンの曲って、手に無理なく作られている。すごいと思った。
シューベルトは、時々やりにくい動きがある。
ラフマニノフ(「パガニーニの主題による変奏曲」
有名なやつ。アレンジものだけど)も、弾きにくい。
まあこれは、元気な時も苦手だったけど。
モーツァルトは、まだ試してません。

今は、生徒の発表会の曲決めのため、いろんな曲を弾いてみてます。
これがちょうどいい指ならし。

アンサンブルの曲も候補が出そろったので、そろそろアレンジを考えよう♪
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by e-t-pf | 2008-03-03 11:58 | 怪我の話  

集中と緊張

初見演奏。
大人の生徒さんにも、やってもらっています。
ところが、緊張して固くなってしまう人が多い。
ちょっとお試し、ぐらいの気持ちでやってるつもりなんだけど。
どうしても、「まちがえちゃったらどうしよう」と思ってしまうらしい。

内容は、子供向け導入教材とか、楽に弾けるレベルのものを使う。
それでも、緊張から固くなる。
慣れないことは、緊張する。
続けていけば慣れてくるので、一定期間、続けてみてください。

さて、この練習の大切なところは、
「自分で音楽の流れを作って、キープすること」。

そのために、
1.まず弾く前に、カウントをはっきり意識しながら、楽譜を目で追う。
(声に出してカウントを言いながら、指で楽譜をなぞるといいです)
2.その時、間違えそうだ、と思うところがあったら、再チェック。
3.音を出さないで、指だけ動かして、練習、確認。
4.大丈夫だと思ったら、はじめて演奏する。

必ず、「大丈夫、弾ける」と思ってから、音を出す。
「弾かなきゃ」という気持ちのままに、弾かない。
大丈夫かどうか、自分で考えてから、スタートしましょう。

もちろん「いまいちよく分からない」となかなか弾かないんじゃ困るので、
ある程度の時間制限をして、スタート決断を自分でしましょう。

それから、「流れを作る」ために。
要は、「1音でも音を出す時は音楽。」
4小節程度で、1〜3音しか出てこない題材でも、
雰囲気を決めて、テンポを決める。
(これは、遊び感覚のほうがうまくいく。
 まじめに考え過ぎると、つらくなる)
「ド」だけをくり返す、しかもリズムも単純(4分音符だけ)な題材でも、
何かの曲の一部分だと思ってみると、
「音楽」にしやすい。

アンサンブルでは、そういうパートを演奏することも多い。
ピアノ以外の楽器を経験している方は、わかりやすいのでは。
考えてみたら、ピアノが特殊なのです。

「流れ」は、緊張とゆるみがあります。
「流れをキープする」と言っても、
ずうっと同じ力を維持し続けるわけではない。
気持ちのいいテンションを操る感覚を、育てたいのです。

4小節できるようになったら、8小節、16小節と伸ばしていけるようになる。
そして、レパートリー演奏に活かしましょう!
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by e-t-pf | 2008-03-02 12:25 | ピアノ練習覚え書き