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おんがくノート。忘れちゃうからメモっとこ。

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鍵盤楽器のはなし

私の専門は鍵盤楽器の中の、打弦楽器、ピアノです。

エレクトーン(電子オルガン)は、ちょっとやりかけましたが、
すぐやめました。

友人がチェンバロに転向したりして、
バロック音楽を聴くチャンスが増えたら、
ピアノの歴史にも、興味持つようになりました。

ピアノという楽器が、どうやって出来てきたのか、
そんなこと考えるようになると、やっぱりピアノ以前の楽器を弾いてみたくなる。
なので、友人に頼んで機会をいただいては、
チェンバロ弾かせてもらったりしてました。

パイプオルガンは、短い間でしたが、先生についてレッスンを受けました。
でも、音見には困らないものの、演奏はものすごくたいへんでした。

どうしても、ピアノのタッチで、叩いてしまう。
「叩かない!」と注意されてばっかり。

「音を聴かない」という、オソロシイ注意も・・・!!
発音体が遠いところにあるし、耳に届くまでにいろいろ反響して来るので、
聴きながら弾いていると、どんどん遅れていく。
これも、なかなか、できませんでした。

音を作る(ストップを組み合わせる)なんてことも、
とうてい無理なので、先生が決めて、それを書き込んで、
どのタイミングでどのストップをどう操作するのか、も考えて練習する。

そんなことやってから、ピアノ弾くと、
タッチに集中できるって、なんて楽なの。
と思えるよ。

足鍵盤では、ほとんど何も出来るようにならなかったし。
足鍵盤でやるハノンみたいな練習は、毎回やったんだけど、
どうしても、どうしても足を見たくなってしまう。
眼で見て、確認したくなってしまう。
「間違ってもいいから、タイミングあわせて踏んで!」
そういわれても〜〜〜〜
ああっやっぱり足見てしまったああ!!
の繰り返しでした。

3段鍵盤の、段代わりとかも、困りました。
もう、ピアノのテクニックで言う手の形なんて、
言ってらんない世界です。

脱力も、まったく違います。

タッチの違いと、音に捕われないようにするため、
電子ピアノで電源入れずに、練習しました。
そうすると、ミスタッチしてないか、不安になるんだけどね。

音を止める、というのも難しかった。
ノンレガートで弾くのが多くて、音をいかに切るか。
その辺に意識を向けるのも、ピアノとは違っていた。

両立は、ものすごく難しいと思いました。
チェンバロとか、いろいろ弾く人って、すごい。

鍵盤楽器の鍵盤の形は、みんな大体同じ。
並び順は、ほぼ同じ。
だけど、楽器としては、ちがうんです。
当たり前だけど。

でも、ヨーロッパの古い教会のオルガンには、
低い音はドレミファソラシドとならんでいないものも、あるそうです。
よく使う鍵盤だけにしてあるんだって。
スイッチ感覚だね。

鍵盤の大きさは、微妙に違います。
チェンバロ、オルガンはピアノの鍵盤よりも、小さいです。
きゃしゃです。

ピアノの鍵盤の大きさに手が慣れてしまっているので、
なじむまで、なかなか大変です。

でも、家ではキーボードやら電子ピアノやらで練習して、
レッスンではパイプオルガンの,木のスカスカした鍵盤で弾いて、
たまにチェンバロの引っかかる感じを味わって。
ピアノ以外の鍵盤でいろいろ弾くようになると、
指のコントロール能力は、上がるかもしれません。

家のピアノでしか、ベストパフォーマンスができない、なんて状態を
打開したい人は、いろんな鍵盤を触るべし。

そう思うと、キーボードや電子ピアノも、利用価値はあるでしょう。
私は、あまり悪いことだとは思いません。
その楽器で、今できるベストをやろうとするのが、
大事なんでしょうね。

でもやっぱり、空気を振動させて、特別な音を生み出す、という
大事な役割を与えられているのが「楽器」ですから、
アコースティックが一番いいのは当然です。 

さてこの写真は、ピアノのルーツの一つと言われる
「プサルタリ」プサルテリウム、ともいうそうです。
鍵盤楽器のはなし_a0096091_1521770.jpg

なぜか、持ってます。
弓でこするか、指や爪ではじいて弾きます。
ビブラートがかけられず、音も伸びっ放し。
サステインかかったままになります。
シンプルな音です。
by e-t-pf | 2009-03-28 15:03 | 自分のレッスン