初めて弾く時

最近、初見レッスンのやり方が、変わってきました。

初級〜中級の生徒さん(バイエル中頃まで)には、
今まで通り、初見用の本を1冊決めて、その中から。
まだ自分で譜読みするのに、問題がある生徒さんには、
今練習中の本よりも、やさしいもの。
初見で間違いなく弾けるレベルをやります。
(たとえば、バーナムピアノテクニック。
 ミニブックぐらいから、どんどん数をこなしていく)
目的は、「弾ける、達成感」
安心して、音を出す体験。
弾く準備のやり方を、学習すること。

中級〜上級レベルの生徒さんには、
今練習中の本の中から、レッスンではやらなかった曲とか、
今後弾きたいと思っている曲とか、
いろいろやります。
時間をかけて、1曲に取り組んでいる人には、
まだ弾いた事がない部分を選んで、
初見演奏として、弾いてもらったりもします。

中〜上級の生徒さんの目的は、
「自分で、一度で弾ける内容を、把握する」
「初めて弾くときから、音楽として『意識する』」
(注!! 初めて弾くときから、音楽として『表現する』のではありません!
 音楽として『表現』できるようにしていくのは、
 時間をかけて作り上げる作業です)

なぜそういう事をするかというと、
子供のときに、ある程度の期間、レッスンを受けた経験のある人は、
ピアノを弾く時には、子供の時に作り上げた演奏方法、
演奏態度で、弾いてしまいがちになります。

今の頭脳だったら、もっといろいろと
準備、工夫ができるはずなのに。
子供のときの楽譜の見方のままで、譜読みをする、音を出す。

それは指導する側の問題もあります。
私自身も、そこが問題になるんだ、とはっきり認識できたのは、
大学ぐらいからです。
(そして、今もその習慣に邪魔されています。
 長い時間かけて作ってきた演奏習慣、
 変えるのは容易ではない・・・)

小学校の勉強で、学習の仕方をいろいろ学ぶのに、
ピアノの楽譜の見方は、あまり変わっていきません。

それはアナリーゼ(分析)の知識とは違う部分、
自分が楽譜をどういう対象と見ているか、という
ところです。

こどもの目では、初めて見る楽譜は
「なにかよくわからないもの」
手探りで弾いていきます。
「よし、この部分をこう弾いてみよう」
と、はっきり決まっていないけど、音を出す。

こどもはそれでもいいですが、
その習慣のままで、大人になってもやってると・・・
失敗は目に見えています。
そして失敗すると、不安になる。
焦った気持ちのまま、不安な気持ちのまま、
練習を進めると、自分の耳に届くのは
そういう不安な音だけです。
「これでいいの??」が、音から伝わってくる。

「こう弾くんだ」と言う音は、出てこない。

「こう弾く」と決めるのは自分です。
今はこれをやろう。
リズムは難しすぎるから、音と鍵盤と運指だけを
きちんとやろう、とか。
両手では無理だから、片手にしよう、とか。
(ちょっと無理してみよう!という決断も、もちろんありです。
 冒険も楽しい。)

今はどこまでをやるか。
はっきりとそれを「決める事」
その練習が、初見の練習なのだと思っています。

何をどう決めたらいいか。
どこまで決めたのか。
それを実行できたのか。

指導する側は、それを見ていて、アドバイスをする。
背中を押したり、引き止めたり。
そして、「判定しすぎない」ように、聴きます。
聴くときは、「音楽を楽しむ」

「判定されてる感じ」があると、
安心して弾けるわけない。
私自身の課題は、そこかなあ。
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by e-t-pf | 2010-10-25 23:18 | ピアノ練習覚え書き | Trackback | Comments(2)  

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Commented by かめ at 2010-10-26 00:48 x
わたし、バイエルじゃなくてルクーペやりたいです。
むずかしいですか?
Commented by e-t-pf at 2010-10-26 14:44
かめさま
いえいえ、難しい事はないです。
バイエルに比べて、1曲1曲がより音楽的に豊か、
ということで、ロマン派の感覚がはっきりしてます。
曲のタイプもいろいろだし。
1曲の長さは、短いし。
どうぞトライしてみてください♪

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